概要
2chで有名になった記事のひとつ。
インターネットゲーム『ラグナロクオンライン』のユーザーだった女性が起こした闇深事件である。
374という男性の妹と妄想する月宮と呼ばれる人物が
「お兄ちゃんどいて!そいつ殺せない!」
と言い放った事件である。無論、このセリフを言った女性は妹ではない。
登場人物
人物紹介
・ラグナロクオンラインのユーザーだった男性
・2ch投稿者
人物紹介
・事件の元凶となる人物
・『月宮』は彼女のゲーム内でのキャラ名の元が『月宮』だったため
・S県とは彼女の住む県
人物紹介
・オフでも交流のあるユーザーの女性
『S県月宮事件』全容
彼女は同じくラグナロクオンラインのユーザーだった男性『374』に偏執的な好意を抱いていた。
374は迷惑がったが、S県月宮(以下月宮)は
お兄ちゃんと私の仲でしょ
など自身が「374」の妹という脳内設定を前面に押し出し、一向に聞く耳を持たなかった。
そしてあげくの果てに月宮は374の住所を特定、
住所GeT!日曜日行くから♡
自分の手に負えないと判断した374は、オフでも交流のあるユーザーの女性『アコ』に助けを求め、ゲーム内で月宮を説得する。
こりゃ手に負えん。ぴえん。
アコさんたすけてえええ!
おけまる水産
~アコと月宮の個人対談~
なんかぁ~「374」さんがぁ~
依存やめちくりぃ~言ってたよ~
やめたげてくんない?
私とお兄ちゃんは前世からずっと一緒になるって決まってたんだもん!
お前は『私達の仲を引き裂こうとする魔女のしもべ』だ!
案の定聞く耳を持たず、上記の設定を創造してしまう。
そしてついに2002年8月10日深夜、現実世界で月宮は374の自宅のドアを叩いた。
お兄ちゃんきたよぉ~
(あかん…ほんまに来おった…おしまいや…隠れとこ…)
事前に月宮からメールを受け取っていた374は屋外に隠れていたが、月宮は警棒らしきものでドアを殴打、そして破壊。止めにかかった374の太ももも殴りつける(現実の374の顔を知らなかった為)。とっさに374が
俺の家の前で何してる!
と発言すると、ようやく月宮は彼が『お兄ちゃん』だと気づき暴行を収めた。
その後彼女は警察に連行されるが、やはりそこでも
もしかしたら魔女につかまってるかと思って…どうにかして助け出そうかと思った
と電波の供述。また身分証明書関係の物品も不所持で、警察からのあらゆる追及を脳内設定で押しつぶした。
結局374が立ち会うこととなり…
…実はお前の家は魔女に呪われてて…
などど電波発言居合わせることで住所を聞き出すことに成功した。
その後月宮は家に帰され、彼女の両親によってドアも弁償された。これにて一件落着。
かと思われたが、当の彼女は
お兄ちゃんこのままだと魔女に殺される…
と電波を繰り返す。
そう、事件は解決していかった!
そのわずか10時間後、月宮の両親からとある連絡が入る
え、月宮が家から消えた…?
ひえええとりあえずアコさんとの待ち合わせ場所に逃げよう!
そして8月11日午後6時、二人は居酒屋を出たが、酔ったのが災いしたのかうっかり人気の無い住宅街に差し掛かってしまう。
月宮はすかさず警棒でアコを殴り倒した。
警棒でドーン!
うっ!…バタリ
そう、月宮である。人気のない道路に入った瞬間、月宮はすかさず警棒でアコを殴り倒したのだ。
後に明らかになることだが、居酒屋に入る前からこの時二人は月宮に発見、尾行されていた。
未成年だった月宮は彼を二時間待ち続けたという。
アコさん!?お、お前は!
お兄ちゃんそいつ魔女でしょ? だって魔女の名前で呼んでたもん
ちょ、待てよ
今そいつ殺すから
彼女の台詞に静止していられる訳もなく、374はカバンを使って彼女のアコに対する攻撃を防ぐ。すると月宮は、
お兄ちゃんどいて!そいつ殺せない
さすがの374も、これを聞いた時には恐怖に全身が固まったらしい。
彼女の怒号に戦慄した374に代わり、アコが月宮をラリアートで昏倒させたのだった。
その後警察により月宮は再度連行され、それから374は彼女には会っていない。またラグナロクオンライン内からも彼女の存在は消え、374と月宮の間の因縁は消滅した。
月宮が世間に与えた影響
当時はまだサブカルチャーにおいて概念が確立されていなかった時代であり、故にこの事件はネット上に大きな衝撃を与えた。
また当時がインターネット界隈の急成長時代だったことも話の蔓延に拍車をかけた。
この事件の名言に影響を受けて2chスレでそれを元ネタにした楽曲やスタンプが制作されることになり、「PROJECT”D”」が立ち上げられて同名のCDも登場。
月宮事件をこのCDから知る人々も多い
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